真夏にKyoto(3) [travel]
某芸術系大学前からバスに乗り込み、
再び白川通りを下って2つめのバス停が定番観光地の「銀閣寺前」。
ここはopas10のリクエストです。
午前中は曇り空でそれほど暑さを感じなかったのですが、
このあたりで直射日光がギラギラと照りつけてきます。
ご存知のように、銀閣寺へ向かう参道は登り坂になっています。
師匠は、同様のシチュエーションである一昨年の「清水寺遭難事件」を思い出し、
もうやめようと文句を言うも聞こえないフリをしているうちに境内に到着。
さあこれが日本人のDNAに刷り込まれている東山文化の神髄やで、
よ~く目を開けて見てくんやでボン、
と大見栄を切ったら、あれ?(1階部分が)
師匠いわく、「人生で初めて見る銀閣がこれかい!?」。
もともとが派手さとは無縁のワビサビが売りの銀閣寺、これではただの・・・・、と思ったものの
内部構造までしっかり見れるのは建築マニアとして貴重な経験ということで
スケルトン銀閣寺を必要以上に写真に収める。
少し離れて向月台と一緒のアングルで見るとあまり気にならないことも発見。
さて、銀閣寺に来ている外人観光客は中華系よりも欧米系が多く、しかも欧米系の連中は下手な日本人よりもしっかりポイントをつかんでいて
苔庭に射す木漏れ日、などというものを喜んで撮影していました。
出口のところで今回の改修工事の解説を展示しており、
屋根の補修のディテールはなかなか参考になります。
釘は当然ながら竹釘。
定期補修というのは、建物自体のメンテだけでなく技能も継承する意味があるのですね。
銀閣寺を下りて、少しだけ哲学の道に沿って歩き、
当初より休憩場所としてチェックしていた甘味処「喜み家」へ。
疲れた体には甘いものが必要、ということで豆かんアイスのせ。
寒天がとにかく美味で師匠も感動していました。
しかし、黒蜜が濃厚なのと食べ慣れなかったエンドウマメが効いたのか、
師匠はこのあとしばらく胸やけに苦しんでいました。
休憩で体力を回復してから再びバスに乗り込み、
次の目的地「南禅寺」へ。
ここで有名なのは、歌舞伎「楼門五三桐」で石川五右衛門が「絶景かな、絶景かな」と
名セリフを吐いたとされる三門ですが、
ここは素通りして、しばらくすると木立の中に西洋風の建造物が見えてきます。
師匠とopas10の希望が一致したのがこの「水路閣」です。
京都の産業振興を目的とした琵琶湖疎水事業の施設の一部で、
今も現役の施設なのです。
明治時代の公共事業というのは本当に長持ちして役に立つものです。
しかもデザイン的にもすばらしい。
師匠はこのカットがいたくお気に入り。(これまた別章で詳しく)
南禅寺から蹴上駅へ向かう途中にもレンガ積みのトンネルがあります。
しかも、関東ではほぼ絶滅した「イギリス積」。
自分が知っている限り東京でこの様式は芸大1号館くらいです。
こういう明治時代の遺構が現役で使われているところが京都ならで嬉しいですなあ。
(つづく)
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