妙満寺と圓通寺、借景のハシゴ [寺院 京都市左京区]
5月、まだデジイチを買い替える前にも、
春の特別公開やら何やらで毎週のように京都通いをしており、
実はまだアップしていないネタが結構あります。
そのひとつが、西賀茂にある正伝寺の庭園。
圓通寺とは一味違う、素晴らしい比叡山の借景が楽しめます。
圓通寺の比叡山は、「一対一で対峙する」という印象ですが、
正伝寺は、距離を置いて仰ぎ見る、という感じでしょうか。
その後調べてみると、圓通寺の近くにある妙満寺にも
比叡山の借景が楽しめる枯山水の庭園があることがわかりました。
一乗寺の詩仙堂から、岩倉の 妙満寺へ、
再び汗だくになって自転車で移動します。
圓通寺に向かう道を横目に見つつ、
岩倉をさらに奥へ進むと新興住宅地の真ん中に現れる妙満寺。
広々とした境内ですが、周囲の住宅と同じく妙に新しいのです。
妙満寺が寺町二条からこの地に移ってきたのが昭和43年ですから
まだ40年少々しか経っていないのでした。
でも、本堂からの眺めは実に素晴らしい。
寺町二条の時代、1629年に俳諧の祖と呼ばれる松永貞徳は、
妙満寺を会場にして、正式俳諧興業としての「雪の会」を催しました。
当時の妙満寺の住職日如上人は、
貞徳の門人だったことから「雪の庭」を造営。
寺町から岩倉へ遷堂した際にも石組をそのまま移築し、
さらに比叡山を借景として取り入れたのが今の庭園。
ということで、その借景は、
ん?
なんか地味、というかちょと期待したものと違います。
確かに枯山水の庭園としては素晴らしいのですが、
なにしろ借景が最大の目的だったので、
肩すかしを喰らったような気分でどうもスッキリしません。
ということで、モヤモヤ解消のために圓通寺へ。
以前訪れたのは1月(冬)と3月(春)、
初めて訪れる夏の圓通寺は、
やはりいい!!!
日々変化して同じ景色は二度とない、というのもよ~くわかります。
やっぱり真打ちは最後に登場して締めるものですね。
圓通寺の素晴らしさを改めて認識しました。
ちなみに比叡山ビューポイント、個人的なお気に入りのもう一カ所は、
松が崎橋の上からの眺め。
ここは、高野川とのコントラストがまたいいんですよ。
もっと町の中で比叡山の借景を楽しみたいのであれば、
鞍馬口の天寧寺。
これはもう一幅の絵です。
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三階建て、四階建てのマンションの屋根が切妻だったり、寄棟だったりするんですね、京都。
借景と関係あるようなないようなコメントですが。
opas10さんこそ、ますますリア充ですね(^^)
by ぐす (2013-06-25 22:43)
良い風景ですね。ボッとしながら眺めたいものです。
by はる (2013-06-26 03:10)
しばらく京都行ってないな~。
他のネタも楽しみです。
期待してまっせ(^_^)/
by ちくわ (2013-06-28 20:37)
ぐすさま
京都通いをしていると、古い町屋を見てもなんだかあたり前になっちゃって、以前ほど反応しなくなています。ある種の贅沢病?(笑)
はるさま
圓通寺に行くといつも時間を忘れて、軽く一時間はぼ~っと眺めています。
ちくわさま
天気が良ければ毎週京都に通ってますので、ネタはふんだんに仕入れてます!ご期待に沿えるように、穴場巡り、まだまだ続きます。
by opas10 (2013-06-29 00:14)
フランスの庭園に借景はないですねえ〜。やはり平野でまわりは森だったという場所が多いからでしょうか?それに、お寺とかの宗教施設にこの手の庭はあまりみないですね。むしろ建物の方に力が入ってます。日本の庭は落ち着きますね。縁側でお茶などすすりながら眺めていたいです。
by carotte (2013-06-29 11:57)
嗚呼 京都・奈良へ行きたいです(@@;))))
by 獏 (2013-06-30 09:46)
carotteさま
そうですね、借景は、やはり近くに山あってのものですね。さらに、枯山水との組み合わせじゃないと、双方の良さが生きなかったりします。日本独自の美学だなあと、しみじみと感じ入っております。
獏さま
そうだ、奈良も行かなければ!!
by opas10 (2013-06-30 22:36)