冬の京都(2):深泥池から大徳寺 [散策録]
円通寺の素晴らしい借景を堪能してお寺を出ると、
比叡山が、今度は素のままの姿を見せてくれます。
今でこそ建売住宅が立ち並んでいますが、
10数年前まではこのあたりも一面の畑だったはず。
つい最近まで、後水尾天皇が眺めたのとさして変わらぬ状態で
比叡山を眺めらていたのですが・・・。
京都の宅地開発、特に洛北エリアは
そろそろ歯止めをかけた方がよさそうです。
さて、北山の山中から北大路に戻るバスは一時間に2本しかなく、
何もないところでボ~っと待っていても退屈なのと、
来る途中にとても気になった場所があるので、
バス道に沿って歩いて山を下ってみることにしました。
そしてやってきたのがここ。
深泥池(みどろがいけ)。
都の外れにひっそりと佇む、いわくありげな湿地です。
ものすごい辺鄙な山中のようですが、
こうやって写真を撮った背後には、実は家が立ち並んでいます。
この深泥池、東京に戻ってから調べたら、
生態学的に大変貴重な池であるとともに、
平安時代から貴船の鬼が出入りに使っていたとか、
魑魅魍魎が住まいにしていただとか、
今でも京都屈指の心霊スポットだとか、そういった話がゴロゴロ出てきました。
どうやら都の外れの一大ミステリーゾンのようです。
怪しい伝説渦巻く深泥池から北大路駅に戻り、
次に大徳寺へ向かいます。
冬にも観光客を引き付けるためでしょうか、
ちょうどこの時期に京都観光協会が主催して、
普段は非公開の文化財を特別に公開するイベントを行っています。→詳細はこちら
今回は、大河ドラマ「江」に登場する人物ゆかりの文化財が公開されており、
大徳寺でも普段は公開していない2つの寺院を見ることができるのでした。
「玉林院」では、
狩野探幽とその一門による見事な襖絵、
そして鴻池了瑛がスポンサーとなって建てた茶室。
残念ながらいずれも撮影禁止ですが、
撮禁じゃなかったとしても自分ではあの見事さを伝え切れる写真は撮れません。
もうひとつの「総見院」では、
眼光鋭い織田信長の木像(10年に一度くらいしかナマで見られない:撮禁)や、
加藤清正が持ち帰った朝鮮石を井筒にした井戸などを、
ボランティアの方のガイド付で楽しむことができます。
気が付けば2時間近くじっくり腰を落ち着けていました。
大徳寺には、ほかにも見てみたい庭園が2か所ほどあったのですが、
今回はこのあたりで時間切れ。
次の場所へ向かいます。
(つづく)
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深泥池は、なんだかやはり、漂いますね。^^;
手前には家が並んでいるとのことですが、ちょっと夜はあまり歩きたくない気がします。
by carotte (2011-01-29 21:02)
大徳寺の竹林と塀に沿った道、まさに京都を感じさせますね。
円通寺近辺の建売、 もう少し周りにとけこむつくりであれば・・・
by Jetstream777 (2011-01-29 21:45)
深泥池って、いかにもいろいろありそうなカンジですね。
大徳寺のあたりは、
高校の修学旅行で1回だけしか行ったことありませんが、
あの見事な竹林は、強く印象に残ってます。
そして、玉林院の中で撮った写真が、
とってもお気に入りの1枚になってます。
by cjlewis (2011-01-30 08:24)
carotteさま
妖怪というか、間違いなく河童は住んでいそうな雰囲気でした(笑)。京都の宅地化の波は、むしろ都の外側を容赦なく襲っているようです。
Jetstream777さま
あの建売住宅のデザインはあまりに・・・なんですよ。畑がどんどんつぶされて宅地されていくのを見ていると、伝統的な京野菜の将来が心配になってきました。
Cjlewisさま
そういえば自分も修学旅行で大徳寺に行ったようなおぼろげな記憶があります。坊さんの説教が妙に高ピーだったような。当時は建築や写真には全く興味がなかったのでビジュアルの印象が薄くて、おかげで(?)今回は何事も新鮮でした(笑)。
by opas10 (2011-01-30 14:25)
ここはかつての通勤コースでした★
しかも通るのは深夜…。毎日嫌でした。
読み方変えると「しんでいけ」ですからねぇ。。
by Extra-Low (2011-01-30 18:50)
Extra-Lowさま
あの道が通勤コースでしたか・・・しかも深夜・・・しかも深泥池は「タクシー怪談」発祥の地でもありますね、おお怖!読み方を変えると一層怖さが増します!
by opas10 (2011-01-30 19:41)