村野藤吾の千代田生命本社ビル（現：目黒区総合庁舎）4

建物の外観を撮影している時に、

「中から眺めたらどんな景色に見えるのか？」

と気になっていたポイントがあります。

ここの一階、ルーバーの内側から池越しに外を眺めた時の景観が

とても気になっていました。 

 

この写真があれば説明は不要ですね、さすが村野藤吾。

連続性のある人工物と不連続な自然物が

程良いバランスで景観を構成しています。

池（中庭）を挟んで建物がコの字に配置されているあたりは、

日本古来の寝殿造りをモチーフにしています。

 

ルーバーを内側から見ると

軒を支える柱にも思えてきます。

 

もうひとつ面白いのが、

かつては社員のクラブ活動に使われていた和室。

今は区民に開放されているようです。

内装もできるかぎり手つかずで残しているあたりに

目黒区の懐の深さを感じます。

opas10の地元S区も、前川國男の区役所庁舎の文化的価値を

もう少し理解してほしいなあ、と思うのでした。

 

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コメント 6

日本の建物というのは、
中途半端な「和」の部分が
雰囲気を台無しにしているものが多いですが、
これはお見事！さすがです。。。
by cjlewis (2010-07-19 15:28) 

これは感動的ですね。
近代的で冷たい建物のように見えてそうではなく、中に入ればアートになり、中から外を眺めれば風流な世界が広がっている。素晴らしいです。
by carotte (2010-07-19 23:53) 

cjlewisさま
中途半端な「和」が台無しにしている、って例がホントに街じゅういたるところにありますね。日本の建築家は、「和風」というものの本質を案外と理解していないのかもしれませんね。

carotteさま
内部はあまり期待しないで行ったので、実物を見てビックリしました。名作は意外と身近なところにもあるものですね。
by opas10 (2010-07-24 12:42) 

外観はモダン、中は癒しと落ち着き。　やはり日本人ですね。
by Jetstream777 (2010-07-25 01:37) 

jetstream７７７さま
無事にご帰国されたのですね、旅行記を楽しみにしています。
by opas10 (2010-07-25 13:09) 

いつも楽しく観ております。
また遊びにきます。
ありがとうございます。
by 生命保険の選び方 (2010-08-18 22:27)